すだちとかぼすの見分けってつきますか?
実は「すだち」と「かぼす」の主な違いはサイズとそれぞれの主要産地です。
- すだち
ゴルフボール程度のサイズで、ほとんどが徳島県で栽培されており、その地域の生産量は全体の90%以上にのぼります。 - かぼす
テニスボールほどのサイズで、大分県が主な生産地です。
こちらの地域からの生産も全体の90%以上を占めています。
もっと詳しい情報を知りたい方は、以下の解説部分をご確認ください。
「すだち」と「かぼす」の3つの違いを解説
「すだち」と「かぼす」には、いくつか明確な違いが存在します。
その中で特に代表的な違いが3つあります。
具体的なサイズ、生産地、そしてそれぞれの特性を細かく見ていきましょう。
1. サイズの違い
これらふたつの柑橘類はサイズで識別することが可能です。
すだち | サイズはおおよそゴルフボールに匹敵します。 |
かぼす | サイズはテニスボールくらいです。 |
ゴルフボールとテニスボールでは、だいぶ見た目でも違いがわかりますね。
2. 産地の違い
それぞれの柑橘類には代表的な産地があります。
すだち | 徳島県が主な生産地で、全国の生産量の98%(2020年)を占めています。 |
かぼす | 大分県が主な生産地で、全国の生産量の98%(2020年)を占めています。 |
(出典:果物情報サイト 果物ナビ)
「すだち」は四国の徳島県の特産。
「かぼす」は九州の大分県の特産。
どちらも全国生産量98%とほとんど独占状態ですね。
3. 特性の違い
それぞれの果実は独自の特性を持っています。
すだち | 酸味と香りが強くクセが少ない | 様々な料理に合わせやすいです。 特に、香りの強い食材との相性が抜群です。 |
かぼす | クエン酸が豊富で酸味が際立ち、甘みとの良いバランスが特徴 | 焼き魚の他、ドレッシングや酢の物にも頻繁に使用されます。 |
これらの違いから、各果実はそれぞれの用途に合わせた料理に使用されています。
「すだち」と「かぼす」のクエン酸含有量を比較
「すだち」と「かぼす」は、それぞれが持つ酸味の源であるクエン酸を多く含んでいます。
このクエン酸には、疲労回復や美肌効果があると言われています。
クエン酸の含有量(※数値は参考値) | |
すだち | 100gあたり40mgのクエン酸が含まれています。 |
かぼす | 100gあたり42mgのクエン酸が含まれています。 |
(出典元:文部科学省 食品成分ランキング)
収穫のベストシーズン
「すだち」と「かぼす」はどちらも8月から10月の間が旬で、この時期には青い果実が収穫されます。
漢字で書くと酢橘と香母酢
すだち | 酢橘 |
かぼす | 香母酢 |
字を見るとどちらも『酢』が入っていますね。
ですが、それぞれの由来は全く違っているんです。
「すだち」の名前の由来は、その果汁が食酢として使用されていたことから、「酢橘(すだちばな)」と呼ばれるようになったことにあります。
「橘」という言葉は「生食される柑橘類全般」を指す言葉です。
「かぼす」の「香母酢」という表記は、「かぼす」という音を表すために創られたものです。
それぞれの漢字が次のような音読みを持っています。
- 「香」は「か」と読み、「香織」の「カオリ」などで使われます。
- 「母」は「ぼ」と読み、「母校」の「ボコウ」などで使われます。
- 「酢」は「す」と読み、「酢物」の「スモノ」などで使われます。
これらの音を組み合わせると、「かぼす」という音になります。
日本の主要な香酸柑橘とその生産地
「すだち」や「かぼす」のように、果汁の酸味や果皮の香りが特徴の柑橘類を「香酸柑橘」と呼びます。
これらは一般的な食用のみかんやオレンジとは異なります。
日本国内では30種類以上の香酸柑橘が栽培されており、特に重要な7種類は次の通りです。
すだち
主に徳島県で栽培され、日本全国の生産の90%以上を占めています。
- かぼす
大分県が主産地で、生産の大部分を担っています。 - すだち
徳島県が主産地で、生産の大部分を担っています。 - ゆず
主に高知県と徳島県で生産されています。 - シークワーサ
沖縄県で広く栽培されています。 - ライム
愛媛県を中心に生産されています。 - レモン
広島県と愛媛県が主な生産地です。 - だいだい
静岡県や和歌山県などで栽培されています。
【まとめ】「すだち」と「かぼす」の違い!
「すだち」と「かぼす」は、サイズと生産地で区別されます。
すだちはゴルフボール程度の大きさで徳島県が主要な生産地、かぼすはテニスボール程度の大きさで大分県が主要な生産地です。
クエン酸含有量、旬の時期、漢字での表記の違いなどもおわかりいただけたかと思います。
何に使用するかをしっかり考えて、料理に合う香酸柑橘をす要してくださいね!